日本人の伝統的概念「ハレとケ」
2024/11/22こんにちは、工事部の岩渕です。
私が関心を寄せる建築物に「西村伊作記念館」があります。
JR新宮駅から歩いて約5分の所にあるこの建物は一時期、
地盤沈下により見学が中止されていましたが、
現在再開されその内部を見学することができます。
大正3年(1914年)に竣工したこの住宅は、家族中心の間取りを考え建てられたといわれ、
明るいリビングや食卓、そこから見えるお庭に家族の楽しい声が聞こえてきそうです。
そして、こうした考え方が現在の住宅(家づくり)の起点となったのだと、
この住宅を見学しながら設計者の思いに感心を寄せています。
話は変わり、当時日本の家屋は日当たりのよい場所に客間を設け、
家族の日常生活は北側の薄暗さを感じる位置に居間や台所が設けられていました。
現在でも古民家といわれる古い住宅にはその様子を見ることができます。
こうした伝統的な日本の家づくりの概念が「ハレとケ」にあったと思われます。
「ハレ」とは冠婚葬祭など、非日常的な行いというか行事を指し、
「ケ」とは日常生活を指すようで、古く日本の家屋は暮らし方にメリハリをつけて
建てられていたと考えられます。
そしてこの「ハレ」については、今でも「晴れの舞台」や「晴れ着」に
使われることが多く、入学式や卒業式・成人式・結婚式など
みんなで集まってお祝いする場を “晴れの舞台”
そしてその儀式に纏う衣装を “晴れ着” と表現しています。
そうした考えを進めると、これまで「ハレとケ」という概念は
古い家屋に存在するものと考えていましたが、
現在の暮らし方にもしっかり根付いているものだと気づかされます。
私が暮らす地域では、冠婚葬祭を家で執り行うことがほとんどなくなり、
来客中心の「二間続きの和室」など求められることはなくなりましたが、
家族のお祝い事や季節の行事(節句)といったハレの概念を活かせる
空間があってもいいなと感じています。
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